『Balatro』のクリエイターLocal Thunkは最近、このヒットしたデッキビルディング・ローグライクゲームの型破りなデザイン手法を詳述した開発回顧録を公開しました。最も驚くべきことに、開発者は制作期間中、1つの例外を除いて意図的に他のローグライクゲームをプレイしないようにしていたのです。

意図的なデザインの盲点

詳細なブログ記事で、開発者は2021年12月にローグライクゲームのプレイを完全に止めるという異例の決断について説明しています：

「これはより良いゲームを作るためではなく（ゲームデザインは私の情熱であってビジネスではない）、確立された公式を借りるのではなく、自由にローグライクのメカニクスを探求し、失敗し、システムを再発明する喜びを得たかったからです。このアプローチは完成度の低いメカニクスになったかもしれませんが、ゲーム開発で私が愛する創造的な自発性を保つことができました」

しかし、2023年半ばにコントローラー実装で技術的な課題に直面した際、開発者はこのルールを破って『Slay the Spire』を参考資料としてダウンロードしました。「まじかよ」と書き残した彼は、「これが本当のゲームだ」と回想しています。この優れたデザインを無意識に模倣するのを防いだのは、遅い接触だったと述べています。

明かされた開発の秘密

この記事では『Balatro』の型破りな開発過程に関する数多くの舞台裏が明らかにされています：

• プロジェクトフォルダは開発期間中ずっと「CardGame」というシンプルな名前のままだった
• 大半の制作期間では「Joker Poker」という作業タイトルだった
• 最終的なジョーカーの数は120から150に増えたが、これは会議での愉快な誤解が原因だった

廃案になったメカニクスと名前の由来

Local Thunkは以下のような幾つかの廃案システムについて詳述しています：

• 『Super Auto Pets』風の永続的カードアップグレードシステム
• 別々のリロール通貨
• 全てのブラインドをスキップすると手札に戻る「ゴールデンシール」カード

また、開発者は自身のペンネームの由来を、Lua変数に関連したプログラミングジョークとパートナーの型破りな命名嗜好だと説明しています。

この完全な開発回顧録は『Balatro』の創作過程に対する興味深い洞察を提供しています。IGNの9/10レビューで指摘されたように、この独創的なデッキビルダーは「週末の予定を台無しにしかねない類の楽しさ」を生み出し、「ただもう１プレイだけと誘惑する道化師の目を見つめながら、深夜まで起きている」ことになるでしょう。